ずり下ろした下着から取り出したソレは、カリが張ってないせいかすらっとした印象で、輪にした手で包んで上下すると余った皮が動いて、先端から肉色が覗いた。
(包茎じゃねえのか。)
なんとなく、物慣れない子供のようなモノを想像していた。
そして、散々抱いてきた躰だというのに、サンジのモノを見た記憶すらほとんど無いことに驚愕する。
申し訳ない気持ちを振り払うように、一心に扱くと、「や、いてぇ…。」と頭上で声がした。
自分でするような力加減では、こいつには痛いんだ。
そんなことも知らなかった。
そりゃ、そうだ。
サンジを良くしてやったことなんて、一度も無い・・・。
先端の肉色に舌を這わすと、ジワリと先走りが滲んでくる。
別に嫌悪感も沸かないことにホッとしつつ、全てを口中に納める。
「やめ!ゾロ、やめろ!バカ。」
途端に暴れだすサンジの腰を掴む。
往生際悪く、おれの額と頬をグイグイと掌で押してくる。
それを無視して、頬張ったソレ全体を吸い上げてみると、高い声が上がり、両手はその口を塞ぐのに精一杯になった。
掌で塞ぐ口から漏れるくぐもった小さな声と、隠しきれない荒い鼻息におれまで興奮する。
口全体で扱き、先端をしつこい程舐める。
「ゾ…も、いい、から…てめ、が……そ、なこと……。」
切れ切れにやめろと訴えるサンジ。
胸が痛い。
こいつはフェラ嫌いだったんだろう。なのに、おれは何度強要しただろう。
くびれから下に血管が浮き出て、限界が近いことを告げる。
ふと、サンジが腹を押さえているのに気づく。
律動しそうになるのを無理やり押さえつけている、それを直感した。
「おい、自由に動かしていいぞ。」
「…メ…くる、し…から…。」
頑として動かすまい、としているサンジの代わりに、喉まで飲み込むように招き入れ、抜けそうなほどギリギリまで出す。
それを猛スピードで繰り返した。
苦しいのか。そりゃそうだろう。
おれは何度も喉の奥まで突き立てたぞ。
嘔吐くような声がしても構わずに。
下手だと殴り、上手になれば男の影を感じて殴った。
涙目で一生懸命におれにむしゃぶりつくお前を 何度となく見下ろしてきたが、お前が何を考えていたか、おれはちっとも知らねえ。
「ゾロ!はな、せ!」
必死の声を受け、ハッと口を離してしまった。
「ん!―――ッンン―――――ッ。」
滑り込んだサンジの掌が白濁を受け止める。
「飲んでやったのに。」
「はぁ、…っは…、ばか、おまえに、そんな、こと……。」
眉根を寄せて、浮かない顔のサンジが、渡したティッシュで掌を拭う。
後ろ頭を抱き寄せ、肩にもたれ掛からせる。
「ヨクなかったか?」
迷いなく、フルフルと頭が振られて安堵する。
「ヨすぎて……困る。」
「困るこたぁ無えだろ。」
フッと小さく笑ったサンジが意を決したように口を開いた。
「………よし、てめえ、こっち座れ。今、しゃぶっから。」
「いや、いらねえ。」
「え……そか、ごめんな。ヘタクソで…じゃ、挿れっか?」
立ち上がりながら、軽い調子でそんなことを言うおまえは、一気に顔色が白くなったことに気づいているか?
「いらねえ!てめえをヨクするだけだって言ったろ。もう寝ろ!」
ビクンと竦み上がったサンジが消えそうな声で「ごめん」と呟いた。
肩を落としてハンモックに向かうサンジを見やり、しまった、と思ったおれは慌ててその手を掴む。
「わりぃ。まだ平気なら、上行こうぜ。」
怪訝な顔で、引かれるままに梯子に足をかけたサンジの目尻には涙が溜まっていた。