距離2

薄いカーテンの向こうから、朝の光が射し始める。

あるか無きか程度にサンジの全身を包む産毛が光を受け、白い肢体が黄金に輝く。

ゾロにまさぐられるままに身を捩り、跳ねる姿はまるで金色の獣。

 

照れ隠しにうつ伏せたサンジを返そうともせず、ゾロは執拗なほど背後を愛撫する。

真っ先に尻を揉みしだいていたくせに、

すっかり準備が整ってからは興味を失ったかのように触れようとしない。

 

サンジが顔を傾かせ背後のゾロを呼ぶ。

ゾロはサンジに覆い被さるようにして、肩越しに口付けた。

遠慮なくのしかかるずっしりとした重みが心地いい。

重ねたスプーンのようにぴったりと合わさった2つの体は

一分の隙間もなく一際熱い性器がサンジの尻の割れ目に当たる。

 

「なぁ、ちょっと」

サンジが声をかけ、腰を上げるためゾロを押しやろうとするのを、ゾロが制す。

「足、閉じとけよ。」

サンジの股間にゾロが自身を差し入れる。

ビクンとサンジの背がしなり、内股に力が入ると、ゾロが小さくうぉっと呻いた。

まるで挿入時のように、抜き差しをすると、サンジの入り口が熱く擦れる。

ゾロのカリがアナルの縁に引っかかるたび、サンジが甘い吐息を漏らす。

「いくぞ」ゾロがサンジの耳に吹き込みながら、その耳朶に噛みついた。

アナルの入り口に当てて、中に注ぎ込むようにゾロが射精すると、

サンジもまたつられるようにわずかにシーツを濡らした。

 

ゾロが前に手を回してシーツの湿り気を確認し、意地悪く言った。

「おめぇまでイっちまったのか?」

サンジがギリッと奥歯を噛み、睨みつけるがゾロはケロッとして言う。

「素股も悪くねぇな。」

「挿れねーのかよ。」

サンジが身を起こす。

「ま、お互い一回ずつイったし、

 てめぇの言うように朝だしなぁ?」

これはノーカンな、とサンジの先っぽをつつく。

 

浴室で確かにイってるが、いつもならあんなの前戯のうちなのだ。

だから、終わりとなるとサンジの方がツラい。

「まだ、こんなじゃねぇか。」

ムスッとして、サンジもゾロを握る。

「シャワー浴びりゃおさまんだろ。」

ゾロがサンジを弄るのすらやめて、ゴロンと寝っ転がる。

 

サンジは離れがたいかのように、ゾロをゆるゆると擦り続ける。

ニヤリとゾロが口の端を上げる。

「挿れてーのか。」

 

「なっ!」

サンジの腕を引っ張り、自分の脇に横たえさせると腰を引き寄せる。

急所同士を擦り合わせ、後孔を円をかくように撫でながら口付ける。

ゾロの出したもので濡れそぼっているアナルは物欲しげにひくついて、

中にも塗り込めればひどく熱い。

「なぁ、こっちに欲しいだろ?」

 

サンジは、そういうことか、と向かっ腹も立つし、言いなりになるのは癪に障る。

だが、どうにも限界だ。

両手で緑頭を掴み、ゴツッと頭突きをかまし、ガブッと唇に食らいつく。

「欲しいよ、チキショー

 挿れろよ!」

「いいぜ。乗れよ。」

「はぁっ!?」

 「あの女、てめぇに乗ったんだろ?

 女にできて、てめぇにできねーわきゃねぇよな?」

「こンの、クソヤロー!」

 

腰に回されたゾロの手を乱暴に払いのけると、

ニヤニヤと口元を緩ませたゾロの下腹部にまたがる。

ゾロを後ろ手で掴み、後孔にあてがうまでは勢いのよかったサンジだが、

そこからがどうにも動けない。

 

ゾロは精一杯平気なフリをしているが、敏感な先っぽに当たっている入り口が、

早く早くとでも言うようにパクパクと蠢いているのをダイレクトに感じ、

腰を上げたくなるのを必死で止どめている状態だ。

上気した頬も、

潤んだ瞳も、

今日は一切触れてないのに赤く立ち上がっている2つの飾りも、

タラタラと滴を零しているピンクのサンジ自身まで視覚を煽る。

 

ゴクリとゾロの喉が鳴る。

サンジがハッと顔を上げ、凝視されてることに気づいた。

「見てんじゃねーよ、ボケ」

と呟くと、ゾロから降りた。

えっ?と一瞬ゾロが焦ると、サンジが後ろ向きに乗り直した。

すると、えぃっとばかりにゾロを迎え入れた。

 

ズブズブと沈み込む様が、何も遮るものも無くあからさまに見える。

後ろ向きの方がよっぽどよく見える、なんて、サンジは気づいていないのだろう。

思わず、自分が突き刺さったために伸びきった、ヒダのあるべき場所を撫でる。

「んぁっ!」

サンジがうつ伏せに倒れ込む。

ゾロは、中に収まっている自身が折れるかと、心底焦って手を伸ばすが届かず、咄嗟に片足を上げる。

 

「はぁっ!あ---ッ」

すると、ゾロの太ももはサンジの前を刺激する格好となり、

サンジは悲鳴を上げながら足にしがみついた。

 

パシャンと太ももに受けた飛沫が熱い。  

continue(R18)