カトル・パニック 4

いつの間にか4人は座位で向き合っていた。

痛がっていたサンジの躰から硬直がほぐれ、赤味が戻っている。

律動から悦楽を拾い始めたのが、正面から見ているサンジ達には見て取れるが、背後のゾロは未だ不安そうな顔をしている。

 

「おい、我慢すんな。」

 

隻眼のゾロが、歯を食いしばるサンジの顔に手を伸ばす。
自分がたゆたう濁流で精一杯になっていたサンジがその声に気づき、前のめりになると、サンジの口元をペロッと舐めた。
「前も触ってやるな。」
屹立し、涙を流すそこをサンジのそれで突っつく。
「ふぁっ!」
気を良くしたサンジが間近な唇に舌を伸ばすと、横から延びた手がそれを遮った。
その手の主はあからさまな嫉妬を両目に宿し、正面からサンジを射抜かんばかりに見つめていて。
その眼が自分に向けられるのも新鮮で、なんだか笑いがこみ上げてしまう。

クスリと口の端を上げたサンジはムスッとへの字にひん曲げた唇に食らいついた。


キスが来ると身構えていたサンジは自分を素通りして、自分の肩越しに接吻けを交わす二人をポカンと見つめ、その全てを見ていたゾロが代わりと言わんばかりに軽いキスを送った。
いつまでも若いゾロの咥内を貪っている恋人の頭をベシッと叩いて諫める。

 

「からかってやるんじゃねーよ」
「ん、ははっ、だってよ~。てめぇ、こんなにかわいかったっけ?」

 

貫いたそこをグイッと突き上げる。
「ああっ!」
「そろそろ、こっちに集中してくれ。」
「あ、あ!集中したら、イっちまうから!あン、ヤダ!」
二本合わせて擦りたてながら、再開した律動も激しく続ける。
前も後ろもグチュグチュとあられもない水音を立てている。
感じ過ぎてレクチャーどころじゃない、何度も立て直して、余裕のありそうな姿で導いていたが、案外、溺れる姿こそ何よりの見本だったらしい。
後孔で拾う快感、体内で感じる悦楽に恥じる気持ちが払拭されていく。
痛みも気持ち悪さも上回る気持ち良さ。
男同士でも、こんなに気持ちいい。
祝福された関係であるかのように。

 

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