二本の熱を摺り合わせるように揉み込まれ、後孔の縁に押し当てられている男根からぬるつく先走りを感じ、小さいながらも甘い声を漏らしていた唇が、突如、ギリッと噛み締められた。
切っ先が潜りこみ、メリメリと音を立てる。
「噛むな。ほら、息吸って~、吐いて~。惚れた男と繋がりてーだろ?」
目の前の同じ顔に問われ、サンジがコクコクと頷く。
「地獄の後に天国があっから。がんばれ。」
ぼろぼろと涙を零し、サンジにすがりつく。
その痩身に被さるようにゾロが抱きしめ、抱え上げた。
被さっていたサンジをとられたサンジが冷気に包まれる。ブルッと、自身を抱えた手を掴まれた。
「おい、すぐ、いいか?」
言葉よりもサンジを欲している強い瞳に射抜かれる。
うつ伏せて少し尻を上げると、熱い手に腰を包まれた。
「あ、ばっか。てめぇ、デカすぎっだろ。」
「待ってたんだ、仕方ねーだろ!」
「この状況に興奮してんだろ~、変態。」
「そりゃ、てめぇも一緒だろうが!」
文句を言いながらも、ズブズブと入り込んだそこは、歓喜のうねりでゾロを迎える。
「サンジ…すげぇイイ。」
「んっ」
「好きだ、サンジ、サンジ」
「あ、ああっ!ん、んぁっ…」
愛の言葉を惜しみなく囁くゾロを、あれが自分かと、信じられない思いで若きゾロが見つめる。
だが、その言葉に呼応するように歓喜の声を上げるサンジ。
対して、軽く震えながら苦悶の表情で自分に抱えられているサンジ。
「…好き、だぞ、サ……コック…」
真似る気持ちで囁くと、途端に朱に染まった首が、こくんと振られ、強張る躰までとろかした。
硬く閉じていた蕾がほころんでゾロを包み込んだ。
「うぉっ」
「んんっ」
導かれるように、一気に入ってしまい、同時に声が上がる。
奥まで差し込まれた熱い塊がドクドクと脈打つ。内臓が押し上げられ、カハッと息を吐く。
涎まで垂れているのを感じるが口を閉じることもできないほど苦しい。
この先に天国がある、という言葉はとても信じられないけれど、オトコがこの状態でじっとしているのがどれほど辛いかはわかる。
しかし、ゾロはそれを微塵も見せず、サンジの肩を撫で、手を握り、宥めようと努めていた。
「コック、つれぇか。ごめんな。おればっかヨくて、ごめんな。」
「てめぇ、イイのか。」
「あぁ、すげぇイイ。」
「…なら、いい…動いて、いいぞ。」